僕らは皆、Zの子供たちなんだ

モノ知らないイメージを定着させようとする

最近「Z世代」という言葉をよく耳にします。

生まれながらにして情報機器に囲まれて、幼いころからスマホSNSに親しんでるというニュアンスらしいです。いわゆるディジタルネイティブ。主に2000年代生まれの世代とのこと。

そういう定義であれば、僕もZの意志を継いでいることになるのだけれど。

 

モノ知らない代表みたいな扱われ方してますよね?

 

国民の目に触れやすい情報番組やバラエティ番組を中心に、「いまのZ世代はコレ知らないでしょ」系のコンテンツが横行しているように感じます。最近では昭和世代との対立構造を作ったりと、そういう枠組みが定着しつつあるような。

僕個人としてはそう感じます。そうです、全部僕の感想なので統計的な証拠はゼロで、ここから先に述べることも実体験に基づく主観的な意見です。

なのでZ世代は本当にモノを知らないのかもしれませんが、僕はそんなことないと思うって話です。

 

たまたま点けた番組で、道行く大学生にテレカについてインタビューすると、ほとんどの人が使い方を知らない・そもそも見たことないと回答していましたが、ほんとにー?

僕は小学生の時よく使っていました。もしかしてインタビューを受けていた人たちも使ったことはあるけど、それを恥ずかしく思っていたりするのでしょうか。テレカ使ったことない方がディジタル純度的な数値が上昇してカッコいいみたいなトレンドでもあるのかな。

あとベタなのはVHS知らないとかですね。

僕は幼少期にTSUTAYAでたくさん借りた思い出があります。また、番組録画をした思い出もあります。これから観ようというときに映像が最後まで回っていると、巻き戻してる時にネタバレされたくないので、自分は両手で目を覆って巻き戻しは母にお願いしていました。

流石に黒電話は使ったことないですが、老舗の飲食店に行ったときは今でも置いてあるのを見るし、ドラマや映画、昔の漫画の中によく登場するので、見たことないって反応は無いです。ダイヤル式の構造それ自体が使い方を示しているとも思います。使用者のことを考えてすごく最適化されているように感じます。

 

以上に挙げた例だけでは、メディアが意図するZ世代がモノを知らないというレッテルを否定するには不十分かもしれません。ですが、ディジタル純度ガチ勢を粒立てて、それを母集団の平均値であるかのように発信しなくてもよいのでは、と。

 

ここで、僕がZ世代無知説に対する疑いに加えてもう一つ感じていることがありまして。

そもそも何故そういうイメージが定着する方向に持っていきたがるのだろうと疑問に思うのです。

メディアで発信している場合、企画の分かりやすさ面白さの都合もあるかと思われますが、ならそれを企画している人は…

僕の親と同世代かと想像します。その方々は、もしお子さんがいらっしゃるなら、昔我が子と一緒にVHSで映画を観た思い出を忘れてしまったのだろうか、テレカの裏に電話番号を書いて持たせたことがあったのを忘れてしまったのだろうか。子供からすると今でも覚えているし、大切な思い出の一つです。

 

若者とは誰のことだろうと思ってしまいます。イメージ通り本当に無知になってほしいのでしょうか。

フィクサー「コンテンツを消費し流行を支配しているのは確かに若者だが、社会を築き世界を支配しているのは我々大人なのだー」(ばばーん)

こういうこと?